ドラマ『キャスター』最新話を見て、SNSではこんなコメントが増えています。「わざわざ異動して報道に入ったのに、公私混同しすぎじゃない?」
「引っかき回して謝罪もないのはさすがにイラッとした」
「救いたい気持ちは分かるけど、報道の立場を忘れてる」
実はこの感想、すごく共感できます。
筆者自身も「なんか…ズルくない?」「自分の気持ち優先してない?」とモヤモヤしながら見ていました。
この記事では、この“視聴者のイライラ”の正体を深掘りしていきます。
目次
【キャスター】報道の立場を忘れた主人公の行動
今回問題になっているのは、主人公が記者として行動しているようで、実は「私情」が優先されていた点です。
・報道のためと言いつつ、実際には「個人を救いたい」という感情が前に出ている
・結果的に関係者を混乱させたり、チームに迷惑をかけている
・それに対して、明確な謝罪や責任の取り方が描かれていない
この行動が“引っかき回しただけ”に見えてしまい、「報道の人間として、それでいいの?」という疑問が浮かぶのです。

【キャスター】公私混同で視聴者がイライラするのは「未熟さ」への共感と反発
ドラマ【キャスター】で、なぜここまでイラっとするのか。
それは、主人公があまりに人間らしく、リアルな“未熟さ”を持って描かれているからではないでしょうか。
本来、報道という仕事は“冷静で客観的”であるべきです。
それなのに、主人公は感情で動いてしまう。正義感に見えて、実は自己満足にも見える。
この“ズレ”が視聴者の感情を逆なでしているのです。
けれど裏を返せば、
報道という仕事が、理想と現実のはざまで揺れていることをドラマが描いているとも言えます。

「感情優先=悪」という単純な話ではない?
あえてここで踏み込んで考えてみると、制作側は「正義とはなにか」「報道とはなにか」の“答えの出ない問い”を提示しているのかもしれません。
<ul> <li>事実だけを伝えるのが報道なのか?</li> <li>真実を守るために動くことも報道の一部ではないか?</li> <li>誰かを救いたいという感情は本当に否定されるべきか?</li> </ul>
もしも今回の主人公の行動が「正しくない」と思えるなら、それはきっと、視聴者の中に「報道とはもっと冷静であるべき」という理想像があるから。
でもその理想も、現実ではそう簡単に守れないものなんだということを、ドラマは伝えようとしているのかもしれません。
モヤモヤしたまま観るドラマも、案外いい
結論として、今回の“モヤモヤ”には価値があると思います。
<ul> <li>主人公の行動にイラっとした=感情を動かされた証拠</li> <li>報道とは何か、正義とは何かを自分ごととして考える機会になる</li> <li>感情に振り切った主人公の「危うさ」が物語の深みを作っている</li> </ul>
モヤモヤを抱えたまま観続けることこそ、このドラマの楽しみ方なのかもしれません。
まとめ|イライラした感情の中に、「考える余地」があった
ドラマ『キャスター』に対して「感情で動きすぎでは?」「報道の人としてどうなの?」という疑問を持つのは、とても自然な反応です。
でもその違和感の中には、
-
正義ってなに?
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報道に感情は必要?
という深いテーマが隠れているのかもしれません。
イライラする=「ただの脚本のミス」ではなく、あえて視聴者の感情をかき乱す演出。
だからこそ、続きが気になるし、考えさせられられます。